ハイドフェルド、「チームと共に野心達成する」
ニック・ハイドフェルド:チームはこの2年間大きく進化したけれど、僕も少なからずこれに貢献できたと思っているよ。そしていまチームはさらにすごい勢いで前進しようとしていて、僕と共に大きな野心を持っているんだ。その目標がお互いの努力により達成されることを疑っていないよ
F1を戦うドライバーなら誰もがワールドチャンピオンを目指しているに違いないが、残留が発表されたBMWのハイドフェルドの意気込みはドライバーの中でもぬきんでていると言えるだろう。
ドイツF3、国際F3000のチャンピオンを獲得し、2000年にプロストでデビュー。翌年ザウバーに移籍、その後ジョーダン、ウィリアムズと渡り歩き、2006年からワークス体制となったBMWチームで2年目を迎えている。今季も放出説が幾度となく囁かれていたが、来期の残留を果たすことができた。
ハイドフェルドはこれまでチャンピオンを狙うことができるトップチームにいたわけではない。また、今在籍しているBMWチームにしても現時点ではマクラーレン・フェラーリからは遠く離されての単独3位のチームだ。しかし、彼はまだワークス体制として参戦2年目のBMWチームをコンストラクターズ3位に押し上げたというプライドがある。もちろん、巨大自動車メーカーがワークス体制で挑んだ結果だと言うこともできるが、ハイドフェルドの働き無くしては今のポジションは無かったはずだ。それだけに、ここまで残留発表が遅れたことはハイドフェルドからしてみれば理解に苦しむことだろう。しかし、チーム代表のマリオ・タイセンの考えもわからないわけではない。
タイセンからしてみれば、ハイドフェルドは母国ドイツの出身でありその点は申し分ない。しかし、ドイツにはミハエル・シューマッハという前人未踏の7度のワールドチャンピオン
を獲得した英雄がいたため、どうしてもハイドフェルドのイメージは地味にならざるを得ない。また、ハイドフェルドの30歳という年齢を考えれば、この後、どこまでチームを引っ張り続けることができるのか疑問視せざるを得ない。また、その速さについても圧倒的なモノを持っているイメージが薄く、その点からも地味さが増してしまっているのだろう。
ハイドフェルドの来期の残留が発表されたことは間違いないのだが、彼が望んでいた複数年契約は交わすことができなかった。チームはやはりハイドフェルドを100%信頼しているわけではないようだ。しかし、ハイドフェルドはあくまでワールドチャンピオンを狙っている。チームが考えている2009年ではなく、来年確実にチャンピオンを狙っているはずだ。現時点で優勝すらしていないチームが語るには壮大すぎる話なのだが、ハイドフェルドからしてみれば来年チャンピオン争いをしなくてはその先は無いに等しい。チャンピオンには至らなくとも、チャンピオン争いは確実にしなくてはならないのだ。チームも彼の意気込みを受け止め、チャンピオン争いを演じてもらいたいものだ。