2007 Japanese Formula3 第8戦決勝
全日本F3第8戦、決勝を目前に控え突然雨が降り始めた。しかし、雨脚が強いのはサーキットの一部、全てのドライバーがドライタイヤでピットを離れた。ダミーグリッドにマシンが並びフォーメーションラップがスタートするまさにその直前に雨脚が強まり始めた。セーフティーカー先導でのレース開始、今期初のシチュエーションで決勝レースがスタートした。

セーフティーカー先導によるレーススタート
セーフティーカーが先導する中、雨脚は刻一刻と強さを増す。周回を重ねる毎に次々とレインタイヤに履き替える車が現われ、セーフティーカーがコースを離れるときスリックタイヤだったのはREAL HONDAの塚越と最後尾スタートTOM’Sの大嶋の2人のみだった。セーフティーカーがコースを離れ、戦いの火蓋が切られたのは5周目。雨脚は相変わらずで、ドライタイヤの両者は当然のことながら順位を下げてしまった。この時点での順位はトップがストレイト、2番手伊沢、3番手にアスマー。以下、ジャービス、関口、石浦と続いた。ポールポジションからスタートした石浦はピットインのタイミングで迷った結果、6番手まで順位を下げたが前を走る関口を猛追。しかし、限界を超えてしまったか、スピン! その後、コースへと復帰するが11番手と大きく順位を下げてしまった。

レース序盤トップを快走するストレイト
レースが大きく動き始めたのは9周目。その周から急速に天気が回復、太陽がコースを照らし路面状況がドライへと変化してきた。待っていましたとばかりに、ドライタイヤで耐え続けてきた塚越と大嶋が大幅にペースを上げる。10周目終了時点で、塚越7番手そして8番手に大嶋が続いた。11周目に両者ともレインタイヤの嵯峨をパスすると、12周目に塚越は4番手までジャンプアップ。3番手のジャービスが塚越の前に立ちはだかるが、絶対的なスピード差で難無く攻略。レインタイヤのチームメイト伊沢も抜き去り、15周目終了時点で2番手にまで順位を上げた。トップのストレイトまではわずか1.4sec、一瞬のうちにストレイトを抜き去り塚越がトップに立った。予選でクラッシュを喫し、マシンセッテイングが完璧でなかった大嶋も16周目にストレイトを抜き去り2番手に浮上。以降は、ドライタイヤの2人が後続を大幅に引き離し始めた。

ドライタイヤでトップに躍り出る塚越

最後尾スタートで2番手まで順位を上げる大嶋
レインタイヤを装着したままのドライバーの中ではトップが3番手のストレイト、続く4番手の伊沢と5番手ジャービスの差はほとんど無く、チェッカーを受けるまで激しいバトルが繰り広げられる。また、一時は11番手まで順位を落としていた石浦が7番手まで浮上し、6番手の関口を猛追。しかし、どちらのバトルも抜きにくい岡山ではオーバーテイクには至らず、そのままの順位でチェッカーが降られた。

レース中盤から激しいバトルを展開した伊沢とジャービス
トップチェッカー塚越、2番手には最後尾スタートの大嶋が入った。3番手ストレイト、4番手はジャービスの猛攻を耐えた伊沢が入り、以下、ジャービス、関口、石浦の順となった。ホンダ勢にとってはトップの塚越のみならず、4番手の伊沢もレインタイヤ勢では2番手。今後、常勝だったトヨタ勢を苦しめることは間違いないだろう。

今季初優勝の塚越、最後尾からの2位表彰台大嶋、レインタイヤで耐えたストレイト
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今期開幕時、童夢からダラーラへとシャシーを変更したホンダ勢の劣勢は明らかだった。データの無いダラーラを駆り、地道にレースを重ねてきたホンダ勢。努力の甲斐か、地元もてぎで塚越が表彰台に上がり、昨日行われた第7戦でも塚越が表彰台。「セットアップは着実に進んでいます」、昨日のレース終了後そう語った塚越が、難しい展開の中、運をも味方にし第8戦で優勝を遂げた。チームに従い序盤のドライタイヤでの厳しい走行に耐えた上での勝利。表彰台での塚越の表情は晴れやかだ。温厚でおとなしい塚越が、ポディウムで喜びを爆発させた。
2番手に入った大嶋にとっても価値ある勝利だ。開幕から快走を続けていた大嶋だが、ここ数戦はリズムを失したレースが続いた。この岡山でも、予選でクラッシュを喫し第7戦・第8戦共に最後尾スタート。昨日のレースでは最後尾から猛追するものの、結果は7番手。抜き所の少ない岡山では、同様の展開しか望めないと考えられた中の2位表彰台。塚越同様、チームの指示をうけ降りしきる雨の中、ドライタイヤで耐えた結果だ。表彰台での大嶋の表情は、今まさに雲が切れた天気と同様に晴れ渡っていた。
ギャンブルといってしまえばそれまでだ。しかし、レースを決めた上位2名のタイヤ無交換作戦は、序盤の雨にも関わらず、必死に耐えた両ドライバーのドライビングあってのものなのだ。ホンダとトヨタを担う若手ドライバー、その2人にとってこのレースで得たものは決して少なくないだろう。台数こそ少ないものの精鋭が集まる全日本F3は、シーズン中盤に向けさらに激しさを増すに違いないだろう。

塚越・大嶋が喜びを爆発させたシャンパンファイト
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order number driver machine name time gap
1 10 K.Tsukakoshi Honda Real F307 44´46.916
2 36 K.Oshima TDP TOM´S F307 44´54.654 7.738
3 3 R.Streit INGING F306 45´56.904 1´09.988
4 11 T.lzawa Honda Real F307 45´57.324 1´10.408
5 1 O.Jarvis DHG TOM´S F307 45´57.462 1´10.546
6 33 Y.Sekiguchi 広島トヨタ・ダラーラ F305 46´00.187 1´13.271
7 37 H.ishiura TDP TOM´S F307 46´00.751 1´13.835
8 12 M.Asmer ThreeBond 46´13.283 1´26.367
9 62 K.Saga DENSO・ルボーセF306 46´17.587 1´30.671
10 14 H.Yasuda ThreeBond 44´57.437 l Lap
11 2 Y.Nakayama Honda・戸田FIGHTEX 45´04.358 l Lap
12 16 M.lshikawa Mainte・ShiOnFmu 46´01.648 2 Laps
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